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ただ単に・・・私が栗を食いたかっただけです。笑。

巻き込まれた二人よ・・・すまぬ。

そんなこんなで仕事帰りにガリガリ打って帰ってきたSS。
お馬鹿が居ますので・・・ご注意を。




うん、ちょっと感覚戻ってきた。←おっそ!!!


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な、訳です。


さっきまで延々〈中断する事、2度3度〉、相方と電話で喋ってました。
とっても久々。
逢って離した方が早いじゃん・・・と言う程に、堪ったネタをはき出しまくり。
ついでに私の愚痴も聞かせた・・・
ゴメン、仕事の事なのに・・・
楽しい話を止めさせてすまなかった。


ほんと漫画から芸能から、ゲーム・・・なんやかんやと話していて、私の「原稿、書けない病」が復調兆しになったと報告。

その復調の切っ掛け・・・書きたいという思いを復活させてくれたのが、三国。

色々、文面とか書き出し、展開とか・・・どうしよう、ドウシヨウって悩んでいる内に、全く手が動かなくなってしまっていたのです。

イベント来週なのに、こんな調子じゃ・・・って嫌で逃げてしまっていた部分もありますが、何とか書ける「きっかけ」が出来て、今、一つ無事に書ききれました。


明日から、また仕事が半端無い・・・って泣き言を聞いて貰って、身が軽くなったのも在るかも知れない。


相方に「今、ジャンルが全然違うけど・・・やっと書き出せた」
って話を振り、無双の小説で孔明が言った台詞に萌えて・・・三国書いてる・・・って呟いた所、

「それ、疲れてるだけやん・・・よかったな、モエが補給できて」

と、相方なりの励ましをしてくれた。



先ず一歩、踏み出せたかな~
後は、己と、時間との戦い。
頭の中のネタ、一つでも昇華してさせたいと思います。
ヒッソリと出る芸能でも、1冊でも新しいの・・・だしたいもん。笑。

せっぱ詰まっている〈毎回!〉ですが、ラストまで走ってみたいと思います・・・仕事、半端無いけど・・・マジで!!!




そんなこんなで、SSでは初めての三国、蜀軍・・・水魚な二人の話です。

魚水と書くべきなのか・・・色々見てみたのですが?だったので、取り敢えず・・・殿は「左」と言っておきます。
ちょっとでも三国、蜀軍お好きな方で、気になったな~と思われましたら、下記よりどうぞ。


時間は、先生が単身で舌戦しに行くその日、明け方の話です・・・


かっちゃん視点で書いたら玉砕した…今更の誕生日祝いです…

もう酷い有様ですが、よろしければ暫しお付き合いの程を……











きみは、
ぼくだけの
たいせつなひと。
だから、
ほかの
だれにも
わたさない。

わたしたくない。






先輩達が言っていた。
今日、学校の近くで祭りがあるのだと。
下級生の俺達は、一緒に行かないか? と誘われたが、丁重に断りを入れ体育館から相方と退却した。

理由も分からずにいる相方の腕を力任せに引きながら。







「誘ってくれたんだから一緒に行けば良いのに」

「行きたくない」

「……お前が行きたくなくても、俺は行ってみたかった」

腕を引かれ無理矢理歩かされていた相方は、捕まれている場所が痛いと訴え手を振り解いた。
その腕を掴んでいた俺の手は弾かれ、行き場を無くし宙を漂う。
振り返るとそこには、強く睨み付けている不機嫌な顔があった。

「おかしいぞ勝太。お前の性格から『祭り』と聞いたら一番に喜びそうなのに……気に入らない事でもあったのか?」

表情だけでなく態度も不機嫌だと相方は示す。
しかし、いきなり腕を捕まれ歩かされていたからだろう、俺の機嫌が悪いのでは? と気遣う台詞も吐く。これ以上、怒らせないようにしているのか、問いかけの終わりは消えてしまいそうな細い声で綴られていた。





怒っている?
そう問われれば、怒っている訳ではないと答える。
ただ、気付いて欲しいだけなんだ。
今日は、…………と言う事を。
気付いてもらいたくて相方を困らせている俺は、我儘でどうしようもない奴だと思う。
だけど……





「……譲れなかった」

「え?」

「玲と二人で行きたい……だから……」

――――先輩達に邪魔されたくないって気持ち、譲れなかった。
投げ掛けられた言葉に、胸の内を素直に明かす。
相方は、俺の言葉に驚き目を白黒とさせていた。
次の言葉が二人して出て来ない。
互いに顔を見合わせたまま声を無くす。

『沈黙』と言う名の空間が、二人の間に生まれた。







「俺が、勝太と二人きりで祭りへ行かなきゃならない理由は? 」

先に沈黙から醒めたのは相方だった。
溜め息を吐き、呆れた口調で言葉も吐いた。

「……ある。だから先輩達と一緒には嫌だったんだ」
「あのなぁ、勝太……理由あるなら言えよ! 肝心な事、言わなきゃ分からないだろう!! 」

良いように腕を引かれ、行きたかったと思っていた祭りには行かせて貰えない。肝心な理由は言わない。
俺の態度に完全に怒った相方は、ついに怒鳴り付けた。

「今日だから。今日は、玲と一緒に居たい……」

大切な相方を困らせたくは無かったけれど今日は、今日だけは譲れないと態度を頑なにする。
先の見えない答え方に焦れた相方の表情は見る見るうちに変わり、眉間に皺を寄せ険しくなっていく。

「困らせてゴメン……本当は、玲を困らせたくないんだ!! でも……」

変わり行く表情を見ていると、居たたまれなくなり相方へ謝罪をした。
譲れない思いと、困らせてしまった心の痛みが背中へと降り落ちて来る。
肩を落とし俯いた俺は、地面を見つめ拳を握り震わせながら唇を噛んだ。

――――今、目の前の人は何を思っているのだろう……

相方の内にある思いに怯え、顔を上げられないまま二度目の沈黙が二人の間に落ちるのだった。







長く、長い、沈黙。
俺は、相方の足元と地面を見つめたまま動けなかった。
――――誕生日だから好きだと思う人と一緒に『祭り』へ行きたい。
それは、唯の、俺の我儘。その我儘に巻き込まれた相方から殴られるのを覚悟していたが……

「いでででっ!!」

「これで許しておいてやる。一秒でも遅れて来てみろ、帰るからな!! 」

ずっと伏していた俺の顔を突然、相方が頬に手を伸ばし捻り上げ無理矢理上向かせた。
捻られた痛さに出した大声よりも更に大声で怒鳴った相方は、俺の手に何かを握らせた。

「……ち、ちょっ!! 玲っ!! 」

一瞬、呆気に取られてしまった所為で走り去る背中を捕まえる事が出来なかった。
空を切った俺の手は、振り解かれた時の様に宙を泳いでいた。
徐々に見えなくなって行く姿を、呆然と立ち尽くし見送る事しか出来なかった。


一人残された俺の周りには、夏だというのに冷たい風が吹いていた。







――――何を握らせたのだろう?

宙を泳いでいた俺の手の中には、相方が握らせたものがある。
それが何なのか確かめようと握った掌を緩やかな動きで開く。同時にカサリと乾いた小さな音を立て一枚の紙が手の中で開いた。
そこには、見慣れた相方の文字が記されていた。

『裏門で七時・祭り』

唯、それだけの言葉。
そして、走り去った相方が残した言葉。
頭の中で繋ぎ合わせた俺は、こうしてはいられないと慌てて寮に帰った。







約束させられた時間の七時は、既に過ぎていた。
寮に一旦戻り、荷物を片付け祭りへ行く用意をした俺は、慌てて飛び出した。
時間に遅れれば相方は帰ってしまう。
必死で駆けて、翔けて。
一秒でも遅れないように、一秒でも早く待ち合わせ場所へ辿り着きたくて、部活で走るとき以上の力で駆けて翔んで行く。

「……玲、来てない……よな? 帰ったりしてないよな……俺、時間前に来てたよな……」

何度も何度も。
携帯の時間を確認していたのだから間違いはないだろう。
だけど、なかなかと姿を現さない相方の事が気になって仕方なかった。
――――もしかしたら何かあったのかも?!
一人で待っていると余計なことばかり考えてしまう。心配だからとメールや電話をしようとしけれど……出来なかった。
相方が、俺の『誕生日』に気が付いたか否か判らない。だけど一緒に祭りへ行ってくれると約束のメモを渡してくれた。
それだけでも『幸せ』だと思わなきゃいけない。
――――だから、催促や余計な事は出来ない。
移り行く空色を見つめながら一人、壁にもたれながら待ち続けた。



「わっ、悪い!! 待たせて悪いっ!! 」

「……いっ、いやっ! 全然!! 全っ然、大丈夫!! 」

もう夕暮れ時の朱色した空は、藍色へとすっかり変えていた。
待ち続けること……
もう、そんな事はどうでも良い。
浴衣を身に付けた相方は、下駄を鳴らしながら此処へ走ってきてくれたのだから。
始めて目にしたその姿に俺は、見惚れてしまい思わず言葉を無くしてしまう。
薄生成の地に紺の模様、紺の帯。
嫌がったのに無理矢理着せられたのだと文句を言っていた相方は、黙ったまま見つめていた俺の視線に気付き……

「いっ、何時まで見てるんだよっ!! 行くぞっ!! 」

拳で頬を殴ると、下駄の音を盛大に鳴らして駆け出してしまった。

「待ってくれよぉー、置いていかないでくれっ!! 」

俺の泣きそうになっていた声に振り返った相方は、嫌だとばかりに舌を出した。そして、くるりと踵を返して追い付かれないように早足で歩いて行くのだった。








遅くなりましたが、かっちゃんハピバースデー♪
互いの呼び方と書く視点を慣れないもので…背伸びして書いたら失敗しました(T_T)
でも、半分以上来ていたので強引に進めちゃって…撃沈しました。わー!!

アキラ様は、私の話の中でよくぶん殴ってますが、愛情表現だと思ってくだされば幸いです。
素直じゃないしね、この子。
そして、かっちゃんがどんどんヘタレ攻になりつつある…何故だ(汗)


のろのろ書いては消しを繰り返し、この有様ですが…誕生日の祝いとして上げさせて頂きます。土下座。


あ、アキラ様はちゃんと判ってますよ、誕生日(笑)


そして、本当は…この下のオマケが書きたかったが故に、この話になりました。しかも、これ…ビミョーに枝分かれしてるんだけど、今の私には無理っす…げ、原稿(T_T)



そんなこんなで、おまけに続く。

もう、かっちゃん視点で書くのが疲れた(未熟故、スミマセン!!)ので…変えちゃう作者でスミマセン(T_T)


駄文、お付き合いの程、ありがとうございました!!













勝太の明確にしない我儘の『二人で祭りへ行く理由』に気付いていた玲は、致し方なく付き合ってやる事にする。
自宅に戻り話をすれば、何を思ったのか母親は、玲に浴衣を着付け『いってらっしゃい』と有無を言わせず家から叩きだした。
着慣れないものを着せられた玲は、頭が上がらない母親へ文句を垂れながら待ち合わせの裏門に向かう。
浴衣の所為で遅刻は確実なものだった。



裏門へやって来る迄に、色々な視線を痛い程に浴びてきた玲。
遅刻しても待ち続けていた勝太にまで無言で見つめられ居たたまれなくなる。
思わず拳を打ってしまった玲は、恥ずかしくなりその場から逃げ出した。



逃げ出した玲を追い掛ける勝太は、祭りの場所に向かうに釣れ増えてくる人の視線が自分たち……正確には浴衣姿の玲に向けられている事に気付いた。
特に女の子の視線が痛い程に感じる。

(そうだよな……玲の顔とこの姿じゃな。俺だって……)

そう思った瞬間、妙な苛々に苛まれた勝太は、

「つっ、捕まえたっ!! 」

一人で玲を歩かせこれ以上人目に曝さないよう背に張り付いた。
浴衣を引っ張り捕まえる。後ろから引かれた玲は、バランスを崩し勝太の方へと倒れこんでしまう。

(また後で怒られそうだなぁ……)

玲の身体を抱き留めると浴衣の襟から見え隠れしている肌に勝太は、紅い咬み痕を一つ咲かせるのだった。




はい、オマケの最後の一行が言いたいが為に書きました(笑)
人混みで大胆な…


独占的なかっちゃんではありましたが、誕生日だから無礼講で許してやってください!!



私、週末からだよな~と悠長にしてましたがナツコミ明日からなんですね(。・ω・。)
あわあわあわ~
昨日パソコン立ち上げてなかったから気付かなかったのです…

ちょっと天災続きではありますが…暑さ対策と水分補給忘れないように参加してきて下さい~!!
紅さんの誕生日話を書いてみた……
相変わらずヘボですが(笑)


この下より。
ケータイで頑張ったら…目が痛くなったー…あほです(T_T)





*****



「邪魔するぜ」

ーーーー久し振りに帰ってきたから逢いたい。
そう紅丸にせがまれた京は、彼のマンションを訪れていた。
普段なら紅丸の『お願い』には絶対応じない京であったが、虫の居所が良かったのか、はたまた何かの気まぐれか珍しく願いを聞き入れた。
呼ばれてマンションへとやって来たのは良いが、ドアフォンを鳴らせど鳴らせど此処の主は、呼び寄せた客人を迎えに出て来なかった。

「……仕方ねぇな」

日頃の京であれば、紅丸が迎えに出て来ない時点で怒り、踵を返して帰っていただろう。
ところが。
やはり何処か虫の居所が良いのだろうか、紅丸から無理矢理に渡されている鍵を使い室内に入る。
中へ入ると玄関には、脱ぎっぱなしになっている紅丸の靴があった。
珍しいな、と小声で呟いた京は、脱いだ自分の靴と散っている彼の靴を揃えてリビングへと向かう。

「呼んでておいて何様だ?」
一人暮らしの癖に無駄に広いそこは、もぬけの殻だった。
玄関に投げ出されていた靴同様に、そこには仕事から帰ってきたままの荷物が置き去りになっていた。
荷解きの途中で席を外した様子がありありと残されている。
京は、それらを適当ではあるが片付けてやると、間違いなく紅丸が居るであろうベッドルームへと足を向けた。

「あんまり此処には入りたくねぇんだけどなぁ……」
ーーーー色々、思い出すんだよ。
ドアの前で天井を見上げ愚痴ると、溜め息とも深呼吸とも取れる息遣いをして心を静める。そして、ゆっくりとノブに手をかけドアを開いた。





薄く開いたカーテンからは、夏の始まりを呼ぶような日差しが零れていた。室内を淡く照らすそれは、ベッドの上にある人影を包んでいた。
人影は、もちろん此処の主である紅丸だった。
ルーズではない彼のあるまじき姿に京は、やっぱりと呆れた顔をする。
紅丸は、京が此処へ来るまでの間に少し眠りたかったのだろう、皺になるのを嫌がる癖にワイシャツもパンツも身に纏ったまま、ベッドへ倒れ込むような姿をして熟睡していたのだ。
眠り込んでいる紅丸へ呆れ顔をしていた京だったが、ふと目を細め愛おしい眼差しで彼を見つめる。

「ホント、仕方ねぇなぁ……今日だから大目に見てやるよ」

深く眠る紅丸へと近づいた京は、なるべくベットを軋ませないように静かに腰を下ろした。そして、綺麗な顔立ちに影を作る金糸雀(カナリア)色した髪をそっ、と指で掬い上げてやる。長い睫毛を伏せている紅丸の頬に京は、火照る自分のそれを柔らかく押し当てた。

「-ー-ー誕生日おめでとう、紅丸」

紅丸は、『誕生日だから京に逢いたい』と半ば強引に仕事の日程を調節し、日本へ帰ってきたのだ。
それが見えている京は、今日だけは彼を冷たくあしらう事が出来ずにいた。

今日は特別な日だから……と。

「-ー-ーこれからもずっとお前の事、好き……だらな」

目覚めている時なら間違いなく素直に出来ない京は、紅丸が眠っているのを良い事に祝福と愛情を贈るのだった。



君に贈る甘い囁き / 20090606






ベッドルームで色々思い出すのは…あーだこーだ(笑)

やっぱり、何処まで行っても、どー頑張っても京はこれが精一杯でしょう。


ちょっとでも祝いになっていれば良いのですが…
短くはありますが誕生日祝いでした!

はぴばーすでー紅さん♪





そして、バカ桜岡は……新しいケータイを予約してしまいました…ああっ、負けたのよ…あまりの可愛さとデザインの良さに!!
初めてのN機種、変換がちょっとやりづらいと聞いて不安ですが…頑張る予定。もしかしたらキャンセルか色を変えるかもしれないので…予定。


いや、今日誕生日だから…新機種出てたら変えようかな~と漠然と思い…仕事が午前中で上がったので一念発起(笑)
したら、SH出てないんでやんの…発売未定らしい。
ずっとSH狙いだったんですが(今回、デザインが90シリーズに戻り良かったから変えようと…サイト見た時から考えてました)、たまたま見た明日発売のN見たら…可愛かったのだ。

前のN-02の水色あったらソレに今日と言う日付(誕生日に託けてモノ買う習性の持ち主(笑))で機種変したかったけど、もう完売らしくて…なら新機種をと!!


さて、販売価格はいかに…怖いなぁ~(;^_^A



そんなこんなで…寝ちゃってる紅さんでしたが誕生日お祝いでした~(*^ω^*)



しかし、なんで私が書いたら『逆』クサいんだろう!!


駄文、お付き合いアリガトウございました!!











梅雨の季節が到来間近、6月の頃の話。



旧体育館の入口で勝太は、もうすぐ雨が降るだろうと言う雲行きの空を見上げて肩を落とした。

「……湿気で身体が重い」

南国の梅雨は早く、もうこの時期には明けようかと言う頃だった。
生活環境が一変し初めて都会で迎える梅雨の季節に勝太は、少々堪えてる様子だった。
大好きなバレーですらやる気が起きないと、鬱々としていた。


***



体育館内に戻ってみれば、窓を開けていても風の抜けて行く感じは皆無だった。どんよりと空気が篭り、勝太のやる気無さを更に増幅させてる。

「だーめーだー……身体が重くて飛ぶのも辛い……」
トスを上げている玲に訴えると勝太は、コートにゴロリと身体を横たえてしまった。
床が冷たく気持ちいいのだろう。ぴたりと頬を引っ付け幸せそうに目を細める。
「こんな時期だから仕方ないだろう? みんな一緒なんだから少しは我慢し……」

「まぁまぁ、勝太の身体が湿気に馴れるまでは我慢強く、こちらも行きましょう」

「……」

トレードマークの扇子で涼を取りながら松平は、目くじら立てて怒る玲の肩をぽん、と叩き目尻を下げて笑う。
殿様にこの顔をされては従うしかないか。
玲は、仕方なく勝太の好きにさせるのだった。



***



暫く床の冷たさを堪能し、満足したのか勝太は、勢いよく上半身を起こした。そして、両手を天井に突き上げ伸びをした。

「それに満足したなら練習始めるぞ」

「満足って言うかさ……やる気出る方法、思い付いたんだけど……」

聞いてくれるか?
半ば呆れ顔をして見下ろしている玲にずい、と自分の顔を近付けニンマリと笑った勝太は、伺いを立てる。
何やら良からぬ事を思い付いたのだろうと玲は、呆れ顔から嫌そうな表情へと変える。近すぎる勝太の顔を避けるように後ろへ身体を引いた。

「一応……聞いてやる」

嫌そうにしていても勝太には何処かしら甘い玲。
やる気を出すのであれば一応……一応、聞いてみて自分に出来ることであれば協力しようと……したのが間違いだった。
玲の返答に気を良くした勝太は、目を細め更に笑みを深くして見せた。

「玲がさ、キスしてくれたらやる気がで……ぶっ!! 」

「ずっと床と戯れていろっ!! 」

勝太が幸せそうに言うその言葉が終わる前に玲は、手にしたボールを上げ……たわけた事を言っている顔面目掛けてスパイクを放った。
そして、そのまま勝太に背中を向け体育館から出て行ってしまった。
てんてん、と床を転がるボールは、二人のやり取りを一部始終見守っていた松平の足元にやって来た。

「勝太は、少し言葉がストレート過ぎますね。玲の気持ちも考えるようにしなければ…… 」

そのボールを拾い上げると松平は、顔面を押さえ唸り声を上げている勝太の傍へ腰を下ろした。
ボールの縫い目がくっきり、と付いてしまっている鼻先に扇子の先を当て、

「……いけませんよ。ほら、謝って連れ戻してきなさい」

照れて体育館を飛び出して行った玲を迎えに行く様に背中を押してやる。





「若いと言うことは、良いものですね」

玲の背中を追い、同じ様に体育館を飛び出して行った勝太を見送りながら松平は、扇子で口元を隠しながらこう零したのだった。



KISSして 《カツアキ》
20090531






はい、したのblogで書いたネタ其の一。
なんか久々にシャキーッと浮かびましてね、色褪せない内にカキカキ。


ボールを顔面にぶつけたかっただけかもしれない……話でした(笑)

いや、そこを一番想像してたら面白くて…有りがち~なんスけどね。苦笑。



殿様は、なんか書いてる内に出してみたら面白いかな~と追加したキャラ。
しかし、全然ダメでした…わはは。

スンマセン、殿様。



こんなしょぼい話しですが…
何時もお世話になっているお二人に向けて……投函してみたいと思います♪


駄文ですみません!!
お付き合い頂き、ありがとうございました!!




(私信にてすみません…またメルします~ありがとうございます、Y也様!!こっちも天気悪くて梅雨の走りみたいでした……一日。涙。Movieはどうされたか~と思いつつ、今日の10時半に出ますね!!と叫んでおきます♪)
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