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大神の眼が、見下ろしている。
加山の眼が、見上げている。
たった四センチメートルと言うものは、こうも距離があるのかと改めて思う。
指先で示せば小さなものだが、向き合えば見上げる、見下げる位置なのだ。



「退けよ、加山」

「嫌だ、やっと捕まえたんだ……退いてやるもんか、大神」

壁に背を預けて立つ大神の両肩辺りに、加山は己の両手を壁に付いて威圧する。
何時でも手足を出して抵抗することも出来るのだが大神は、威圧するだけで何も仕掛けてこない加山を唯、上から鋭い眼光で牽制した。
睨み合う事、数分。
加山が間合いを詰める為に、壁についた手を折り肘を少しずつ曲げて行く。
近付いてくる顔から眼を背けず睨んだまま大神は、隙間を作るように更に壁へと背を寄せ張り付く。
自然と背は伸び、直立状態となった。

「今だ、降りてこい!」

「失礼します、大神隊長。煩いんですよ……こうしないと」

「……なっ、何だっ!?」

加山の声に合わせて天井から物音が聞こえたと思えば、黒い影が一つ、大神の眼の前に落ちてきた。先程まで鋭くしていた眼を丸くして驚き、一指動かせない魔法に掛かる。
身動きしないのを確認すると、黒い影が大神の頭に何かを乗せた。そして、黒い影が視界から消えたかと思えば、また直ぐに視界に戻ってきた。

「一七六センチメートル……諦めてください、隊長」

黒い影は、それだけ言葉を残してまた天井へと戻って行った。
両手と眼光の威圧で大神の自由を奪っていた加山は、その足元に崩れ落ち拗ねていた。


何の事だか合点がいった大神は、拗ねている加山の背を優しく叩くのだった。






20150728





休憩時間に少々。



なんで加山の方がちいせぇんだ、ばかー!


うっうっ、うちの本業でやってる人々なんて、190と175だぞ(T-T)
ちょっと身長分けてやってくれ、加山に。

せめて2センチくらいなら、くらいなら、くらいなら……



あの髪型のせいで背が高いんじゃない?との疑念で、大神の頭に板、乗っけてみました。
そうであって欲しかったわ……苦笑。


ま、どうであろうが月花ですがね(笑)
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