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――――旦那、あんな風に言ってたけどさぁ……



結局の所は、心配で心配で仕方ないんだよ。
佐助は、これから南の彼の地へ旅立つ幸村の姿を、屋根の上より腰を屈めて見ていた。

「では……いざ参る!!」

少数精鋭の騎馬隊を引き連れ、武田の地を出立するまさにその時、佐助の身体が宙を舞った。






「見送り無用と申したではないか、佐助」

「でもさぁ、旦那……」

「お主の言いたい事は、十分に判っておる」

「じゃ、何で……」

信玄の名代で遠征へ向かうのだから、仕方ないと判っている。
ならば何故、真田の忍頭である自分に命を授けないのかと、佐助は疑問に思っていた。
今は、個の感情で動くべきでは無いのも判っている。
ならば何故、胸に抱えた感情(もの)を吐露してくれないのかと、佐助は思っていた。

「佐助も同じ想いであろう。いや、寧ろ……お主の方が辛いであろう」

「だ……旦那……」

「だから、某も申さぬ。我等が強く願っておれば必ず……」

馬に合わせて駆ける碧の風へ、紅い風は顔を向け綺麗な笑みをする。
大丈夫だと。
自分自身にも言い聞かせている馬上の幸村へ、佐助は腕を伸ばし掌を差し出す。
それに呼応して幸村は、佐助の掌へ自身のそれを重ね合わせた。

「旦那、頑張ってお仕事してきてよ!!」

「佐助も、御館様と武田の地を頼む」

重ね合わせた掌を離すと佐助は宙を舞い、幸村の馬から離れる。
輝く日差しの中を舞う姿を目にして幸村は、佐助に背を向け南へと馬を駆った。





言の葉にはしなくとも、重ねた掌から本心を、願いを共にする幸村と佐助だった。







心合わせ
20100719







昨日のバサラアニメより。幸村の言っていたことのウラっかわ?を少し書いてみました。
判りづらくてスミマセン。

久々に書きましたが、やっぱり良いっすね……主従。
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