色々と語っております・・・
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日毎日毎に夜明けが早くなり、同じ時間、同じ場所を歩いていても、色の移ろいが判る。
昨日より今日、今日より明日。
闇に沈んでいた筈の風景が、人の顔が判別出来るほどの明るさに日々、変わっていく。
「早く暖かくなんねぇかなぁ……」
同じ時間、同じ場所を歩く澤村は、夜明けの早さを感じながら、春の到来を待ち望んでいる。
手袋をした両手をポケットに突っ込み、背を丸くしてのろのろと歩く。
黒の勢力が占めていた空を、白の勢力がスピードを上げて東から西へと追い詰めて行く。その様子を見上げ、真っ白な息を吐いた澤村は、もうひとつ体を丸めて学校への道を行く。
制服の下に着込んだフード付きのウェアごときでは、この夜明け前の寒さなどしのげない。
何時もはコートを羽織っているのだが、昨夜のバイト帰りに降られた雨で使い物にならなくなってしまい、代用品も手持ちには無かった。
見るからに寒そうな体だが、致し方あるまいと諦めた。
学校で巻き上げるかと澤村は、同じクラスにいる体力バカの着ているダウンジャケットに狙いを定め、ほくそ笑む。
寒いのであれば、速やかに歩けばよいものを、そこはマイペースなのか、相変わらず遅々としている澤村だった。
「お前、コートはどうした?」
「うわぁっ!!」
学校まであと少し、と言うところで突然、背後から声を掛けられた澤村は、奇声を発し思わず飛び上がりそうになった。
声の主は、振り返らなくても良く知っている。
不意討ちとは、武士の異名を持つ者としては些か卑怯ではないか?
フードで辛うじて守られている首を少し傾け、恨みがましく睨んだ。
「昨日、おしゃかにした」
「ああ、雨だったからな」
「乾かなくてよ……あれしか持ってねぇし、学校着いたら成瀬のでも巻き上げるさ」
にっ、と口の端を引き上げる澤村の顔を見、後ろから声を掛けた人物は、止めておけと諭す。
「桜井さんが出てくるぞ」
「だろうな。あの黒幕、過保護すぎんだよ」
先程の笑いとは質の違う笑みをして見せた澤村は、それが楽しいんだよ、と言う。
その笑顔と言葉に、仏頂面をしていた人物も思わず破顔してしまう。
「程ほどにしろよ。それと……」
――――これでも羽織っておけ。
そう言うと、自らが着ていたコートから腕を抜き、澤村へと掛けてやった。
桜井と成瀬のように体格差が有るわけではないが、それでも掛けられたコートは澤村には大きかった。今まで着ていた人間の体温と優しさも双肩に掛けられた。
後ろにいた人物は少し足を早め、澤村を追い越して行こうとする。
「……さんきゅ、カサハリ」
だが、澤村はそれを許さず、同じように足を早めて並ぶ。そして逃げようとしている人物の腕へ、澤村も腕を絡めた。
顔を上げて見れば、驚きのあまりに目を見開いている顔に出くわす。
寒さを吹き飛ばすようにふわ、と笑んだ澤村の表情に更に驚き、そっぽを向いてしまう。
真っ赤にした耳や頬のラインを見、幸せを感じた澤村は、白々と明けて行く空に感謝をするのだった。
明け行く空に。
20130210
すみません、言いたいことが伝わればよいのですが…劣化しまくりの桜岡です(T-T)
もとから未熟なくせして、更に未熟を重ねているアホです。
小林さん誕生日に寄せて、遅くなりましたが小話をば。
これは、私が毎日思っていることです。
朝、六時半前に家を出るんですが、日毎日毎に白くなって行くのが早まってます。
日の出が早くなってる証拠かな…
少し前まで、真っ暗の中を歩いて出勤していましたが、今や回りの景色や、人の服色まで判るくらいに。
日々、進んでいるのだな~と実感します。
まぁ、私の住んでいるところが、東より何で余計かもしれませんが。
小林さん、桜井さん並みには過保護にはなれないでしょうが、大事な澤村くんを精一杯守ってみるのでした。
誕生日祝いは、腕組で……しょぼくてスマン(T-T)
最後までお付き合いのほど、ありがとうございました。
昨日より今日、今日より明日。
闇に沈んでいた筈の風景が、人の顔が判別出来るほどの明るさに日々、変わっていく。
「早く暖かくなんねぇかなぁ……」
同じ時間、同じ場所を歩く澤村は、夜明けの早さを感じながら、春の到来を待ち望んでいる。
手袋をした両手をポケットに突っ込み、背を丸くしてのろのろと歩く。
黒の勢力が占めていた空を、白の勢力がスピードを上げて東から西へと追い詰めて行く。その様子を見上げ、真っ白な息を吐いた澤村は、もうひとつ体を丸めて学校への道を行く。
制服の下に着込んだフード付きのウェアごときでは、この夜明け前の寒さなどしのげない。
何時もはコートを羽織っているのだが、昨夜のバイト帰りに降られた雨で使い物にならなくなってしまい、代用品も手持ちには無かった。
見るからに寒そうな体だが、致し方あるまいと諦めた。
学校で巻き上げるかと澤村は、同じクラスにいる体力バカの着ているダウンジャケットに狙いを定め、ほくそ笑む。
寒いのであれば、速やかに歩けばよいものを、そこはマイペースなのか、相変わらず遅々としている澤村だった。
「お前、コートはどうした?」
「うわぁっ!!」
学校まであと少し、と言うところで突然、背後から声を掛けられた澤村は、奇声を発し思わず飛び上がりそうになった。
声の主は、振り返らなくても良く知っている。
不意討ちとは、武士の異名を持つ者としては些か卑怯ではないか?
フードで辛うじて守られている首を少し傾け、恨みがましく睨んだ。
「昨日、おしゃかにした」
「ああ、雨だったからな」
「乾かなくてよ……あれしか持ってねぇし、学校着いたら成瀬のでも巻き上げるさ」
にっ、と口の端を引き上げる澤村の顔を見、後ろから声を掛けた人物は、止めておけと諭す。
「桜井さんが出てくるぞ」
「だろうな。あの黒幕、過保護すぎんだよ」
先程の笑いとは質の違う笑みをして見せた澤村は、それが楽しいんだよ、と言う。
その笑顔と言葉に、仏頂面をしていた人物も思わず破顔してしまう。
「程ほどにしろよ。それと……」
――――これでも羽織っておけ。
そう言うと、自らが着ていたコートから腕を抜き、澤村へと掛けてやった。
桜井と成瀬のように体格差が有るわけではないが、それでも掛けられたコートは澤村には大きかった。今まで着ていた人間の体温と優しさも双肩に掛けられた。
後ろにいた人物は少し足を早め、澤村を追い越して行こうとする。
「……さんきゅ、カサハリ」
だが、澤村はそれを許さず、同じように足を早めて並ぶ。そして逃げようとしている人物の腕へ、澤村も腕を絡めた。
顔を上げて見れば、驚きのあまりに目を見開いている顔に出くわす。
寒さを吹き飛ばすようにふわ、と笑んだ澤村の表情に更に驚き、そっぽを向いてしまう。
真っ赤にした耳や頬のラインを見、幸せを感じた澤村は、白々と明けて行く空に感謝をするのだった。
明け行く空に。
20130210
すみません、言いたいことが伝わればよいのですが…劣化しまくりの桜岡です(T-T)
もとから未熟なくせして、更に未熟を重ねているアホです。
小林さん誕生日に寄せて、遅くなりましたが小話をば。
これは、私が毎日思っていることです。
朝、六時半前に家を出るんですが、日毎日毎に白くなって行くのが早まってます。
日の出が早くなってる証拠かな…
少し前まで、真っ暗の中を歩いて出勤していましたが、今や回りの景色や、人の服色まで判るくらいに。
日々、進んでいるのだな~と実感します。
まぁ、私の住んでいるところが、東より何で余計かもしれませんが。
小林さん、桜井さん並みには過保護にはなれないでしょうが、大事な澤村くんを精一杯守ってみるのでした。
誕生日祝いは、腕組で……しょぼくてスマン(T-T)
最後までお付き合いのほど、ありがとうございました。
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